瓢箪崩山(扶桑橋〜カリバ谷〜オショ谷)//北山


瓢箪崩山から花園町への下山道は、快適な道が続く



2009.3.7 (土) 晴れ  哲、道





行き:北大路バス停 8:02 − 扶桑橋バス停
帰り:長谷別れバス停 15:33 − 国際会館バス停



コース:
扶桑橋バス停〜百井谷渡渉〜作業道から谷へ進入〜崩れた小屋〜天ケ岳道出合〜水谷分岐ピーク〜P540手前鞍部〜カリバ谷分岐の鞍部〜カリバ谷出合〜作業道出合〜林道終点出合〜静原川出合〜静原学校前バス停〜オショ谷取付〜鎖止手前の鉄板橋〜(オショ谷)〜峠(標高330m)〜支尾根取付〜P410〜江文峠からの登山道出合〜P476直下〜寒谷峠〜瓢箪崩山〜南尾根〜登山道出合(標高490m)〜(快適なユリ道)〜林道出合〜花園町〜長谷別れバス停



◆ちょっとロングコースとなる為、このコースが始めての方は、時間配分に注意してトライして下さい。扶桑橋〜カリバ谷〜静原学校前//静原学校前〜オショ谷〜瓢箪崩山〜花園町と分けてみると、コース選定にもバリエーションが広がります。









 早春の山々、例年だと残雪を楽しむ時期だけど、今年は雪が少なく出かける気になれない。「こういう時は近郊の山だ」と静原周辺に出かけることになる。「扶桑橋からカリバ谷 静原からオショ谷 ついでに瓢箪崩山に 寄ることにするか」と哲郎。

 北大路駅前バス停から広河原行のバスに乗るが、今日は他の登山客は二人で、他はボランティア活動の学生達である。扶桑橋で3℃、「少し寒いな〜」と言いつつ二人は降りる。すぐに百井谷の林道へ進入し、橋を渡った所でゆっくりと準備する。でも「少し 寒い」とすぐの出発となる。目の前のヤブツバキ、「あ!咲いている」とデジカメに収めるが、ヤブツバキはいつも花や葉が痛んでいて、余り綺麗なものは見たことがない。「この花は 遠くから見るもんや!」と哲郎。

バス停から100mも行かないうちに
右の百井谷へ下りる道があり
すぐの百井谷を渡る

 バス停から100mも行かないうちに、右の百井谷へ下りる道があり、すぐの谷を渡る。昨夜の雨で水が多く、小さな谷だが渡るのに時間がかかってしまう。渡るとすぐに道幅が広がり、小さな谷沿いの道を東へ行くことになる。植林地の中を進んで行くと、谷は二分しこの作業道は細くなり、谷を渡り左手の斜面を登って行き、目の前には小さな堰堤を見る。ここで橋を渡たらずに、斜面に取り付き右手の谷沿いを歩く。谷から少し高い所を歩き、濡れた木の根で谷に落ちないよう注意して歩く。

 堰堤まで来ると、薄い踏跡からはっきりした道に変わる。斜面の道が危険と思われる人は、先程の作業道を進み、この堰堤の上流を渡るとよい。谷沿いの道を南へ登って行くと、すぐに道も消え谷の左右を歩くことになるが、小さな谷なので滑ることだけ注意しておけば問題ない。小さな谷の分岐も本流を進み、谷沿いの植林地の中を進んで行くと崩れた小屋に出合う。ここで谷(枯谷)は二分し、本流から離れた薄い踏跡のある左の植林地をとる。

橋を渡たらずに斜面に取り付き 谷沿いの植林地の中を進んで行く

 植林地の中を登って行くと、踏跡は段々はっきりした道に変わり、ジグザグに登ると、薬王坂から天ケ岳への登山道に出合う。カリバ谷へは鞍馬方面へ少し戻ってピークから東の支尾根に進入するのだ。しかし、すぐのピークに進入したものだから、東へ進み標高500mを切っても尾根に乗らないので、やっと間違いに気付き、登山道まで引き返すことになる。

 ここから登山道を少し南へ進むと分岐に出合い、水谷を通り静原へ下る道の立派な標識を目にする。「ここや このピークや」とやっと思い出し小休止とする。カリバ谷へは静原への道を取らずに、目の前のピークを越えて行くか、少し手前にあった「← 狩場」という標識のある巻き道へ進入する。ピークを越えた所で、この巻き道に出合うのでいずれをとってもよい。「あ〜 やれやれ」と、この支尾根を南東に向かって歩き出す。

崩れた小屋に出合い枯れ谷分岐を左へ カリバ谷へは静原への道を取らずに
目の前のピークを越えて行く

 しばらく歩くと、P540手前の鞍部で道は標識に従い、ピークを右手から巻くようになる。地形図の破線はピークを通っているが、「今日は この巻き道にしよう」と右にとる。雑木の中、緩やかな道は南へ南へと進んで行くので、「この道は 静原への寺谷の道や」と分かるが、今日はこの道をとることにする。

カリバ谷への分岐を示す標識を見る

 道は少しずつ下って行き、カりバ谷へ下りることをあきらめかけた時、左手のP540から下りてくる道に合流する。「あ! 以前この道から P540へ登った!」と記憶がよみがえり、「この道で いいのだ」と一安心する。少し進むと鞍部に出合い、カリバ谷への分岐を示す標識を見る。「やっと 思い出した」と道子。二人は左に折れ、カリバ谷へと下って行く。少し下ると植林地に出合い、すぐに小さな谷に出合う。「前 ここに ケムシが2匹いた」と道子、二人は谷を渡り谷沿いを下って行く。

P540手前の鞍部で道は標識に従い
ピークを右手から巻くようになる
少し下ると植林地に出合い
すぐに小さな谷に出合う

 すぐに広い作業道に出合い、しばらくすると林道終点に着く。「おなか すいた」と道子、林道を少し下った日の当たる所で昼食とする。ここから下に伐採地が続き前方の見通しが良く、時々黄色い煙のようなものが流れて行く。「あれは 花粉や!」と、どうやら我々は大量に花粉を浴びているようだ。昼食後、風もおさまったので、早々に出発する。緩やかな林道は谷沿いに続き、前方が明るくなると静原川に出合う。すぐに静原川右俣/左俣の天ケ岳登山道に出合い、右にとると目の前に静原学校前のバス停が見えてくる。

 バス道に出合い、右にとりバス停を100m余り西へ進むと、右手に静原の集落へ入る旧道があり、その反対側の左手に川沿いに山へ向かう道がある。早速左へ進入して行くと、すぐに民家の裏でチェーンの車止めに出合う。ここに左手の川を渡る鉄板の橋があり、これを渡りすぐの右手に山の中へ入って行く道がある。これが岩倉へ通じるオショ谷のハイキングコースで、早速二人は歩き始める。

バス停を100m余り西へ進むと
左手に川沿いに山へ向かう道がある
チェーンの車止めに出合う
ここに左手の川を渡る鉄板の橋が

 この道は過去に一度通ったことがあるが、以前と同じように雑木の中、小さな谷沿いの心地よい道が続く。谷分岐を過ぎると、少しずつ登り始め、最後は谷も枯れ少し登って峠に着く。ここは標高約330mで取付から、標高差100m余り登ったことになる。ここから瓢箪崩山を目指すのであるが、峠を下り林道を詰め寒谷峠へ向かうコースは、標高差200mの登りがあるので、「ここから尾根伝いに 行ってみよう」と言うことになる。峠には標識があり「右に 蓑裏ヶ岳」「左に 寒谷峠」とある。地形図を見ると、この尾根コースは小さなピークがたくさんあり、グルリと遠回りであるが、道が良さそうなので結局早く行けそうである。早速左の斜面を登って行く。

 いきなりの急坂をジグザグに登って行くと、なだらかな尾根に出合い、右手に瓢箪崩山が近くに見える。P410を過ぎると、尾根は北東に向き、少し下って一登りすると次の支尾根に出合う。ここには間違えないよう標識があり、これに従い東へとる。すぐの鞍部から標高差50mの登り、登り切ると北方にある花背の鉄塔が目の前に見える。次はP471付近で江文峠からの道に出合うはずだが、「また一登りする ピークまでは しんどいな〜」と思っていると、ピークの手前で合流してくれたのでありがたい。

オショ谷を詰めた峠 寒谷峠への雑木の尾根は快適で
標識多く迷うことなし

 「ピークの多い コースやな〜」と言いつつも、雑木や疎林の続くコースは気持ちよい。P476へ近づいてきて、南へとるべきはずなのだが、道は東へどんどん進んで行く。「おかし〜い?」と哲郎は何度も地形図を見るが理解できず、そのまま進行すると、いきなりVターンして南へ変わる。「こんな時は まず100m進んで 様子を伺うことや!」と、いつも同じようなことを言っている哲郎である。随分と先を歩いている道子に追い着き、P476直下を通り抜け、下った鞍部から一登りしてやっと寒谷峠に着く。さすがに疲れた二人は瓢箪崩山を目の前にして小休止とする。

江文峠から寒谷峠の尾根道 やっと寒谷峠に着く

 「あと 一登りだ」と目の前の斜面を登り始めるが、疲れた道子は随分と遅れてくる。標高差70mたらずの登りなので、すぐに山頂に立つ。山頂の東方の樹木が切り取られていて、比叡山系が綺麗に見える。「帰りは まだ歩いたことのない 南方尾根にしよう」と尾根を下り始める。歩き良い尾根で「こんな尾根が 続いているのかな?」と思っていると、標高490m付近で寒谷峠からの登山道に出合う。

寒谷峠からの登山道に出合う

 これがまた歩き良い綺麗な道で、ゆるやかなユリ道のように何処までも続いている。途中、水井山や横高山が展望できるポイントは、ここも雑木が刈られ目の前に見ることができる。雑木が続き展望もよく「すばらしい道や!」と感動しながら歩く二人。今までゆるやかだった道も標高310mになると、落葉の埋まった急な道に変わる。でも石がないので安心して歩けるのが良い。

「 帰りは 南方尾根にしよう」 目の前に池が見えて来て林道に出合う

 突然、先を歩く道子が立ち止まり「あの人がいる!」と呼ぶ。「あの人?」って分からない哲郎に「小てつさんが言ってはった 道を整備しているおじさんや!」。確かに前方で落葉を取り除いて、水はけをよくしている男性を見る。近づいて挨拶をすると穏やかなこの男性、もう7〜8年もこの登山道を手入れしているそうだ。「どうりで 歩き良い道や!」と色々と山の話が弾む。近郊の山から遠方の山々へ登られるベテランで、ライフワークとしてこの登山道を整備されているとのことである。15分も話込んだ我々は作業の邪魔になってはと、下山を続けることにする。(いつも登山道の整備をして下さり、ありがとうございます)

 10分も下ると、目の前に池が見えて来て林道に出合う。川でスパッツとストックを洗い「ここは どこだろう?」と言いつつ、真っすぐに進んで行くと住宅地を通り「長谷別れ」バス停に出る。本来は途中で曲がって「花園町」バス停に出るのがハイキングコースのようだ。今日は色々あったが「カリバ谷=狩場谷」と分かったことと、オショ谷の峠から寒谷峠への快適な雑木道と、瓢箪崩山の快適な下山道を歩けたことに満足する二人である。








地が芽を出し
園が蒔かれた種を芽生えさせるように

イザヤ 【 61:11 】
ヤブツバキ