魚谷山/小梅谷林道〜魚谷峠〜細ケ谷〜二ノ瀬ユリ//北山


細ケ谷は、いつ訪れても心地よい



2009.2.21 (土) 曇り時々雪  哲、道





行き:北大路駅前バス停 8:43 − 岩屋橋バス停
帰り:叡電貴船口駅 15:22 − 叡電岩倉駅 − 地下鉄国際会
   館駅



コース:
岩屋橋バス停〜(祖父谷林道)〜小梅谷林道取付〜惣谷林道出合〜魚谷峠〜魚谷山〜柳谷峠〜細ケ谷〜豆ケ谷分岐〜堰堤〜滝谷峠〜二ノ瀬ユリ〜(42 道標)〜叡電貴船口










 雪も解けてしまった北山に、今週雪が積もったようなので、「魚谷山にでも」と出かける。地下鉄北大路駅から地上に出ると、どんよりしていて、そのうち雪がちらついてくる。「久し振りに 寒いな〜」と、やって来た「雲ケ畑 岩屋橋」行のバスに乗る。乗客に登山客はいないが、途中から乗って来た男性が、山幸橋バス停で降りる。「氷室へでも 行くのやろか?」。山幸橋を過ぎると、山間の細い道に変わり、クネクネした賀茂川沿いを走るので、雪化粧した山々が綺麗だ。

 途中から雪が強く降り出してきて、レインウェアをどうするか思案する。バスが岩屋橋バス停に着くと、雪も止んでくれ料亭の前で準備する。道子が洛雲荘の前を通りかかると、中から「寒いのに 好きやな〜」と声がかかる。路面に思ったより積雪がなく、取りあえずスパッツだけ付けて、祖父谷に沿った林道を歩き始める。周囲の山々の雪景色を眺めながら歩いて行くと、少しずつ積雪は増えてくるが、暖かい路面には雪は少ない。

洛雲荘の前を通りかかると 雪景色を眺めながら歩いて行く

 今日は道子の歩きが早く、写真を撮っている哲郎はついつい遅れてしまう。「今 何時?」と道子が振り返る。小梅谷まで以外に遠いので、疲れてきたのだろうか「橋を 渡ってから すぐや」と哲郎。雪が少なく、いつもより早く歩いているのに、林道が途中で渡る橋まではまだまだなので、小梅谷が随分と遠く感じてしまうとは、不思議なことだ。やっと林道が谷を渡り、右手に谷を見るようになり、前方に白い山々が見えてくる。

 間もなく小梅谷林道への橋が見えて来て、橋を渡った所で小休止する。林道には10cm程度の雪が続き、誰も歩いたような形跡がない。雪道は凍っていなくて、ちょうど歩きやすく「アイゼンは 不用や」と歩き始める。少し登った所で、先程からチラチラしていた雪が強くなってきたので、道子にレインウェアを着るように言って、また小休止となる。

Oさんも建造に参加したという木の堰堤 惣谷林道に出合う

 谷沿いを歩いて行くと、平成12年、Oさんも建造に参加したという木の堰堤、予想以上に寿命がありそうだ。谷間は段々細くなり、勾配も少しずつきつくなる、標高650m付近で左手に進む林道分岐に出合うと、すぐにその先で林道カーブ地点に着く。右手の谷を少し登れば、惣谷林道下に伐採地が広がるが、標高差100mの登り、雪で足元が悪いので遠慮する。我々は遠回りになるが、林道をそのまま進み左へカーブする。北へ向かう林道は谷をある程度詰めてから、南へと折り返す。斜面を巻きながら登って行くと惣谷林道に出合う。

 林道取付から惣谷林道まで標高差300m、雪がなければ短時間で登れるようだ。雪の中、遠望もきかないので見晴らし台に向かわず、魚谷峠に歩き出す。道に二本のトレース「スキーや」と道子は言うが、少し細いのでマウンテンバイクの跡のようだ。すぐに魚谷峠に着き、魚谷山へ登り始める。

魚谷峠に着き、魚谷山へ登り始める 魚谷山山頂

 急斜面で積雪20〜30cm、「アイゼン しようか」と道子、「今日は いいだろう」と言っているうちに目の前で道子が滑る。でも「今日は ノーアイゼン」と木を持って登るように言う。すぐに登り切り、後は雑木の細い尾根を進む。雪も止んで、雪の積もった雑木を楽しみながら進む。山頂までの道にはテープが続き、雪道でも迷うことはない。小広い山頂に着くと、以前倒れていた大木も片付けられ、標識の数も増え、「やはり 人気のある山は違うな〜」と感じてしまう。

 下山は東斜面から、柳谷峠へ向かう。積雪時は踏跡が見えないが、テープに沿って雑木の支尾根を下って行く。昔の登山道は三角点の北から柳谷峠へ向かっていたが、最近はこの東尾根をよく利用する。しばらく下って左手の斜面を下って行くのだが、積雪時は何処を曲がっても安全に柳谷峠へ行けるだろう。我々はいつもの登山道と思われる地点を左にとり、斜面の凹だ所を通って柳谷峠へ向かう。樹木の中の綺麗な雪原を下って、すぐに峠に着き、峠から右にとり細ケ谷を下り始める。

樹木の中の綺麗な雪原を下って 柳谷峠から右にとり細ケ谷を下り始める

 雪の中、何処を歩いてもよさそうなものだが、「確か 危ない所が 一ヶ所あった」と、このようなポイントだけはよく覚えている道子。すぐにそのポイントに出合い、道が崩れた岩上の所を慎重に下る。慎重と言っても、細い谷上の1〜2mの崖を下りるだけなので、ズルズル落ちてもたいした怪我はしないようなものだが。トレースは全くないが、谷沿いを歩いたり谷の中を歩いたりと、雪も柔らかく歩き良いが、ずぶ濡れになるので革靴でないと無理なようだ。

 谷も少しずつ広くなり、雑木を楽しみながら下って行く。風もおさまり、日も差してきたので少し遅くなったが、今西先生の前で昼食とする。でも先生は雪の中、全く顔が見えない。「さあ、そろそろ」と昼食休憩を終え、「今日は 二ノ瀬ユリを歩こうか」と歩き始める。すぐに谷沿いを直谷へ向かう道と、豆ヶ谷の分岐がある斜面の道の分岐に着き、久し振りだと左手の豆ヶ谷分岐へ向かうことにする。谷を渡ると、分岐の斜面の道が崩れていて 「こりゃ〜アカン」と谷を渡り返していると、先方から一人の男性がやってくる。

雑木を楽しみながら下って行く細ケ谷 堰堤を越え谷の分岐に出合い
左にとり滝谷峠へ

 今日初めて人に出会うが、外国の男性でビックリする。挨拶をして谷を渡ろうとすると、彼の連れの女性がやって来る。夫婦なのか、どうか分からないが、折角やってきてこれから登る雪道に、我々のトレ−スがあり、何やら申し訳ないような気がする哲郎。植林地の中を通り下って行くと、豆ヶ谷の分岐に出合う。ここを右にとり、谷を下って行くと、新しく出来た堰堤があるが、ここも堰堤の為に倒木が増え、流れが広がり登山道も消えて歩きにくい。山奥の堰堤はすぐに土砂に埋まり、本当に必要なものか、防災になっているのかどうか、疑わしいものだ。

 堰堤を越えると、谷の分岐に出合い左にとり、滝谷峠への細い谷を登り始める。ここにはトレースがあるので、先程のカップルが貴船方面からやって来て、直谷から細ケ谷へ向かったようだ。谷は何処も雪解け水が多いが、革靴の二人は水の中をジャブジャブと歩く。

滝谷峠を二ノ瀬ユリへとる 二ノ瀬ユリを歩く

 登り切った所にある滝谷峠、休むことなく二ノ瀬ユリへとる。積雪の二ノ瀬ユリは人気があるのだろう、たくさんの踏み跡の上を歩くことになる。でも前後に人影もなく、ひっそりとしたユリ道を歩く。ユリ道には滝谷峠からの距離が記された杭状の標識が立っていて@AB番と続くが、あまりに多く続くのでウンザリしてしまう。でもこれは、「災害発生時に位置を特定するためのものだ」と峠に書いてあったと道子。樋ノ水峠分岐を過ぎると、道も広くなり、しばらくすると大岩分岐に着き小休止する。

ここは昔、展望ポイントであったが 「今日は貴船口へ 降りよう!」と
丁寧な標識

 ここは昔、展望ポイントであったが、植林も随分伸びてしまい、見晴らしはよくないと言うか何も見えない。「今日は貴船口へ 降りよう!」と広い道を下って行き、42番の標識と丁寧な標識から10分で叡電貴船口に着く。

 前の貴船川でドロンコの靴やスパッツを洗い、やって来た電車に乗る。「今日は 花屋に寄るか」と、哲郎の好きなランと道子の好きなちょっと上等なゼラニウムを買い、地下鉄に乗るが、ザックに鉢植えにと皆さんスミマセン!。








あなたは地のすべての境を定め、
夏と冬とを造られました。

詩篇 【 74:17 】
二ノ瀬ユリから花背峠を望む