桑谷山(桑谷山西方尾根)//北山


軽いヤブの後は快適な尾根が続く



2009.07.18 (土) 晴れ時々曇り  哲、道





行き:北大路バス停8:02(京都バス)− 大悲山口バス停
帰り:能見口バス停14:28 − 北大路バス停



コース:
大悲山口バス停〜桑谷分岐〜登山口〜鉄塔広場〜・813鉄塔〜桑谷山東峰=(東尾根鉄塔見晴台)〜桑谷山西峰〜P804〜標高650m尾根分岐〜長戸谷林道〜能見川出合〜能見口バス停










 

 「今夜は娘夫婦と会食があるし」と予定していた広河原行きを諦め、「桑谷山だったら 14時のバスに間に合うだろう」と出かけることになる。北大路駅前バス停で待っていると、8時頃にJOEさんがやって来る。「2年ぶりに桟敷ケ岳へ行きます」と言っているが、先週の出町柳といい、2週続けてバス停で出合うことは珍しいことだ。

 やって来たバスはボーイスカウトの子供たちで賑わっていたが、二人とも座ることが出来る。彼らはきっと広河原へ向かうのであろう。大悲山口バス停で降り、待合室でユックリと準備する。今日は晴れと言う予報だったが、どんより曇っていて「まだ、梅雨は明けていないな〜」と、ちょっと心配しながら空を眺める。あまりユックリもしていられないと桑谷分岐へと歩き始めるが、すぐの山すそにたくさんの野草が咲いていて「北山はバス停付近には 野草が多いな〜」と、もう終わりかけのキツリフネに見入る。

大悲山口バス停で降りる キツリフネが綺麗

 家の近くのバス停にムカゴが生っているのを思い出したのか、道子はムカゴの様子を伺うが、「まだ早いやろ!」と哲郎。寺谷川に沿って歩いて行くと、すぐに北へ伸びる林道分岐に出合う。今日はジメジメした天気なのでスパッツはバス停で付けてきたが、二人が橋を渡り桑谷林道が濡れているのを見て、二人はヒル避けを慌てて足元に吹きかける。狭い谷間、谷沿いの林道には湿ったスギの落葉が適当にあり「いかにも、ヒルが居そうや!」と二人は下を向いて歩くことになる。

 林道すぐに右手に登って尾根に取り付くルートがあるようで、テープが続いているが「ヒルの餌食になる!」と見送ることにする。こういう時、休憩はコンクリートの橋の上と決まっているが、橋に木の枝が覆いかぶさっている時は、ヒルが上からもやって来るので、ユックリ休めない。

桑谷の林道へ進入する 桑谷の林道を登山口まで進む

 地形図によると桑谷取付が標高431mとあり、登山口は500mなので、緩やかな歩きが続く。とはいうものの、大きなヒルがスパッツに付きだしたので急ぎ足で進むことになる。「あ〜、やれやれ」と登山口に着き、コンクリートの橋の上で休息する。ここから標高700m付近までは急坂が続き、ヒルの状態も分からないので、ヒル除けを十分に吹きかける。

 靴やスパッツ、ズボンに首周り、頭にも吹きかけ「準備OK!」と、登山口から支尾根を登り始める。最初は関電の新しいプラスチックの階段を登り、階段も終わると細い踏跡を登って行く。予想外にも、この急坂にはヒルは見当たらないようで、一安心しながら雑木を楽しむ。

登山口から登り始める 植林地の少ない桑谷山コースは心地よい

 標高670m付近から尾根の右手を歩くようになると、すぐに横道となり、伐採地で見通しの良い送電線直下を通過する。暗い横道を一登りすると右手の尾根に乗り、鉄塔のある見晴台に出て小休止とする。「もうヒルは大丈夫やろ」と言うものの、一匹のハチが付きまとうので、ヒル避けを吹きかける哲郎。ハチはどこかに消えて行ったが、もうほとんど残っていないヒル避けに「下りの尾根は 大丈夫かいな〜」と心配する。

 休息後は・813の鉄塔へと登り始める。少し登ると鉄塔下に着き、送電線の続く先を眺めながら小休止とするが、今日は見通しが悪く片波山から城丹国境尾根方面までは見えない。ここから登山道は林の中に入り暗い道へと続くが、雑木の中なので心地よい。所々に低木のアスナロが続き「そうや、桑谷山のアスナロや!」と思い出す。

・813の鉄塔から送電線の先を眺める 「そうや、桑谷山のアスナロや!」

 一登りすると桑谷山東峰に着き右手にとり、東方尾根を少し降りかけた所にある鉄塔の見晴台で昼食とする。久多方面の送電線も今日は遠くまで見えないが、ぼんやりと北の山々を眺めながらオニギリを食べる。昼食後は東峰に戻り、山頂に続くネットに沿って西峰へと進む。「こんなに 低木が茂っていた?」「西峰まで こんなに遠かった?」と久しぶりなので、何事も目新しく感じながら歩いて行く。

 再び登り始めて三角点のある西峰に着く。小広い山頂で小休止後、予定通り西方尾根を下ることにする。三角点の山頂から少し西へとると、南への「長戸谷」への標識を目にする。長戸谷コースは、南の急な支尾根を下り、鞍部から長戸谷へ下る。桑谷山西尾根へは、右手に「西方尾根」への不鮮明な標識があり、少し北寄りに尾根を下り始める。低木ではあるがスギのヤブが続き、「これでは時間が かかるな〜」と思っていると、尾根はしだいに西寄に変わり、緩やかな下りとなる。

山頂に続くネットに沿って西峰へと進む 右手に「西方尾根」への不鮮明な標識が

 そのうちヤブも消え、心地よい尾根歩きが始まる。細い尾根だが、左右の見通しはよくない。高度計もほとんど動かないほど、緩やかな尾根が続く。尾根が北へと分岐する最初のチエックポイント、哲郎は注意しながら歩くが、分岐が何処であったか分からないまま、予定の西尾根に乗る。標高が800mに近づく頃、小さなピークを通り過ぎ、ここがP804と分かる。「まだまだ半分や」と時計を気にしながら先を急ぐ。

低木ではあるがスギのヤブが続く もうヤブもなく樹木の綺麗な尾根が続く

 もうヤブもなく樹木の綺麗な尾根が続き「どこを歩いたら よいのか」と思うほどの広い尾根に変わる。第2のチエックポイントの尾根分岐に来るが、結局分岐地点は分からず、ここも自然に西の尾根に乗っている。標高700m付近から尾根は南へ向いてきて、右下に能見の集落と川沿いの道路が見えてくる。右下に見える橋を渡った所の林に降りて行くには、先ほどの分岐を北へとるようだ。

 尾根は地形図の通り、段々細くなり最後はネットに突き当たる。右に下ると、長戸谷取付の橋の所に出るのだが、マークがネットの中に見えているので「このネットは 新しくどこまで 広がっているのか分からん!」と今日は左手の斜面を下ることにする。

右下に能見の集落と川沿いの道路が見える 段々細くなり最後はネットに突き当たる

 林道まで標高差150mで「こちらの方が 楽だろう」とヒノキの植林地を降り始める。斜面は段々急になり、ヒノキの小枝が邪魔をする。「急げ 急げ」と道子に急ぐように言い、転がるように林道に降り立つ。どうやらヒルもいなかったようで、「やれやれ」と林道を走るように下って行く。すぐに橋が見えてきて、ここから西方尾根取付を確認し橋を渡る。

ヒノキの植林地を降り始める 転がるように林道に降り立つ

 13時35分「バスには十分 間に合うだろう」というものの、二人は小走りに能見口バス停へ向かう。観光トイレに着き、「バスまで30分ある」とゆっくり着替えるが「用具を洗えない」と水を求めて周囲を歩き回る。学校横に勢いよく流れる用水路を見つけ、身体を拭き靴やストックを洗い、ゆっくり身体を休める二人。

 やっと川風が涼しく感じるようになる頃、やって来たバスに乗る。蒸し暑い山行きも終わりホッとする二人、「早く梅雨 あけてくれ!」と桑谷山西方尾根の探索は終わる。








彼は私の足を雌鹿のようにし、
私を高い所に立たせてくださる。

サムエル記 U 【 22−34 】
すぐに橋が見えてきて、
ここから西方尾根取付を確認し橋を渡る