皆子山(足尾谷〜ツボクリ谷〜東尾根)//北山


水量も少なくなり、やっと道子も楽しむツボクリ谷上流



2009.11.07 (土) 晴れ  哲、道



行き:JR京都駅 7:58 − JR堅田駅バス停 8:45 −
   坂下トンネル前(江若バス自由乗降)
帰り:平バス停 15:59(江若バス) − JR堅田駅 16:55 −
    JR京都駅


コース:
坂下トンネル前(自由乗降)〜足尾谷林道取付〜林道終点〜ツボクリ谷分岐〜ツボクリ谷支流(皆子山登山道)分岐〜皆子山〜東尾根取付〜P941〜P837〜植林地の急斜面〜お墓とお寺〜安曇川〜平バス停










 

 ツボクリ谷の紅葉見物、一週間早いがと思いつつ、皆子山へ出かけることになる。皆子山から大原方面へは行かない限り、皆子山登山は短コースなので、取付まではJR堅田駅からの江若バスにする。今日も坊村行の臨時便が出るが、我々は定期便に乗り出発する。

 国道367号線の坂下トンネル前から旧道へ下がった所で降ろしてもらう。ゆっくり周囲の山々を眺めていると、1人の女性がスタスタと足尾谷方面へと歩いて行く。「見るからに山女や!」と哲郎、たくさんの荷をしょった女性は、あっと言う間に消えて行く。「あしびたにはし」手前の陽だまりで、ゆっくりと準備するが、今日は11月としては暖かく、上着がいらないようだ。

「あしびたにはし」手前で準備する 足尾谷の林道を歩き始めると

 足尾谷の林道を歩き始めると、谷沿いの雑木が紅葉し始め、朝から心地よい歩きが続く。なだらかな林道、渓流、紅葉と比良では見られない散策路、京都北山ならではだろう。橋を渡り、発電所の堰堤にある魚道、この付近の水の流れで、ツボクリ谷の水量を予想する。「いつもより 少ないだろう」と言う哲郎の予想を全くあてにしない道子。橋の嫌いな道子は、この先の橋とのバトルが頭に浮かんでいるのかも知れない。

 前後に登山者は見当たらず、「この紅葉 もったいない」と言っているうちに、林道終点に着き小休止する。ここから右手前方に、毎年のように紅葉が綺麗な、伊賀谷山を見ながら休憩する。林道終点からは丸木橋を渡り、谷の右岸を適当に歩くことになる。適当と言っても、いつも同じ所を歩き、すぐに「くの字」の橋に着く。

「くの字」の橋は、もう朽ちかけている ツボクリ谷分岐に着き、木橋を渡る

 これを渡り左岸へ行くのだが、10年も経っているだろうか板の橋、もう朽ちかけていて、崩壊するのも時間の問題だろう。先を行く道子は、何やらブツブツ言いながら、ゆっくりと渡って行く。渡り終えると、後はツボクリ谷分岐まで、谷の紅葉を楽しみながら歩くことになる。

 ツボクリ谷分岐に着き、河原に降りて、少し先でツボクリ谷右岸に渡るのだが、いつものように木橋はあるものの、道子では簡単に渡れそうもない。他の渡渉ポイントを探すのだが、どれも中途半端で渡りにくそうなので、やはり橋を渡ることにする。橋の先が大きな石の後ろにあるので、石を回り込み、哲郎が先に渡り、道子に手や足の位置を大声で指示し、やっと渡ることが出来る。この橋さえ渡ってしまえば「今日の水量では 後は問題ないだろう」と哲郎。

 やっと落ち着いた二人は、ゆっくりツボクリ谷沿いを歩き始める。ツボクリ谷に点々とある紅葉を見ながら、谷筋行を楽しむ。「後は 問題ない」と言っても、気を抜くと崖から落ちそうな所もあるので、注意しながら歩かなければ。

ツボクリ谷に点々とある紅葉を見ながら 何度も渡渉する

 写真を撮りながら進んで行くと、後ろから元気の良いカップルが、その後ろに1人の男性がやって来たので、先に行ってもらう。何度も渡渉して岩へつり、谷の中を歩いたりして、これが面白い。谷筋には薄い踏跡があるので、歩きやすい所を歩いて行けば、問題はないだろう。小さな滝の前にあるロープ場にやって来て、崖を10m程這い登る。

 ここを過ぎれば、もう水量も少なくなり、のんびりと紅葉を楽しみながら進んで行く。大きなトチノキの手前で右岸に渡ると、皆子山への支流の分岐はもうすぐだ。支流の分岐まで来ると、彼らは山頂に向かって行き、我々はお昼前だが、この分岐で昼食とする。この分岐にもトチノキがあり、暖かい日差しを受け、周囲の紅葉を見ながらオニギリを食べる。

崖を10m程這い登る 大きなトチノキでオニギリを食べる

 ツボクリ谷を詰めて行けば西尾根に出合うが、今日はこの支流の登山道から山頂へ向かうことにする。この分岐から谷沿いの急斜面が続くのだが、紅葉を楽しみながら登って行く。数回分岐があるが、本流の右手をとって行くと、谷も狭くなりX字の谷となる。何もない細いX字谷は後100mは続き、最後は急斜面を登り山頂に達しているが、何となく「面白くない!」と、いつもの悪いクセ、右手上数十mに尾根が見えるので「この斜面 登れるだろう」と谷の遡行を止め、斜面を這い上がることになる。斜面は思ったより急で、木々を掴かんで直登を避けるように登って行くと、標高870mで尾根に出る。

谷沿いの急斜面が続くのだが 斜面を這い上がることになる

 この尾根は西尾根コースからの支尾根で、アセビの間を南へ登って行く。「谷より きついんとちゃう」と言う尾根を登り切ると、西尾根コースに出合う。ちょっと遠回りとなったが、尾根を東へ進むと皆子山山頂に着く。山頂には2人×2=4人いて、くつろいでいるが、我々は小休止後、すぐに下山を開始する。同じようにして下山する2人組は、皆子谷への道をとっているので、声を掛けると「寺谷コースは?」と、どうやら間違っていたようだ。

山頂には2人×2=4人いて 平まで東尾根コースで下ることにする

 我々は寺谷コースの取付から左の尾根に入り、平まで東尾根コースで下ることにする。このコースだと道子の嫌いな安曇川の橋を渡らなくてもよいのだ。植林地の端を通る尾根、最初は北へ向き、すぐに東への細い尾根へと変わる。最初のチェックポイントは。P941で、尾根が広まった所から少し下り、シダの斜面を登ってP941に立つ。

 ここから南東の尾根を目指し、標高910m付近の尾根分岐で右へとる。左へとれば、安曇川の寺谷取付付近に下りて行く。このポイントを間違えなければ、平へ下りて行けるだろう。P837を過ぎると前方東側が開け、雑木の間から平の集落が下に見える。ここを南へ下り、後は雑木の紅葉を楽しみながら、ゆっくり尾根を下って行く。

シダの斜面を登ってP941に立つ 雑木の紅葉を楽しみながら

 雑木が終わると、植林地を東へ進み、急な植林地を下ることになる。前回より間伐採が整理され、踏跡が見えているので迷わないだろう。平へは2本の支尾根が下がっているが、北寄りの尾根を下る。右手にもう1本の支尾根を見ながら急斜面を下って行くが、木が転がっていないので歩き良。左右の谷間の紅葉を楽しみながら下って行くと、国道の車の音も大きくなり、左からの作業道に出合うと、すぐにお墓の横に降り立つ。

すぐにお墓の横に降り立つ 寺の横を通って

 このコースだと山頂から平まで90分、「バスまで時間がある」と河原に降り、スパッツやストックや靴を洗う。それでも時間があり余るので、「杣の道」のお店をのぞいて、哲郎はビール、道子はぜんざいを頂く。そばの国道のせわしない車の音、店の人はもう慣れているのだろうか、のんびりと作業を続けている。「我々も バスが来るまで のんびりしよう」とBGMに流れるRCサクセションの曲に耳を傾ける。哲郎の好きなブルース調の曲「これって ここのマスターの 好みやろか?」・・・。








山は上がり、
谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。

詩篇 【 104−8 】
「杣の道」のお店をのぞいて