南比良峠(奥ノ深谷〜深谷)//比良


南比良峠手前の黄葉の森を散策



2009.10.31 (土) 晴れ  哲、道



行き:JR京都駅 7:58 − JR堅田駅 8:45 − 坊村バス停
帰り:JR比良駅 16:53 − JR京都駅


コース:
坊村バス停〜牛コバ〜奥ノ深谷出合〜大橋〜南比良峠〜(深谷コース)〜林道出合〜JR比良駅










 

 深谷の紅葉見物は来週に予定していたが、先週ナガオの素晴らしい紅葉を見て、一週間早く出かけることにする。その結果は「深谷の紅葉は 真紅ではなく ちょっと早過ぎた」と言うことになる。

 奥ノ深谷〜深谷コースは距離が短いので、JR堅田駅からのゆっくりのバスで出かける。JR堅田駅のバス停へ急ぐと、すでに男性1人がいて2番となる。新快速で多くの登山者がやって来て、我々は臨時便で坊村に向かう。花折トンネルを過ぎて見る左右の山々の紅葉は、先週と変わりなく哲郎はすでに「深谷の紅葉には 早すぎたようだ」と思ってしまう。

臨時便は橋を渡って駐車場に止まる 御殿山を見上げる広場のモミジに紅葉はなく
「谷筋の紅葉見物には 少し早過ぎた」

 坊村バス停に着くと、たくさんの人がトイレに並ぶ。「準備は 牛コバでしよう」と小休止後、すぐに出発するが、明王谷沿いを歩くのは我々二人だけで、皆さん武奈ケ岳へ向かうようだ。林道を歩いて、すぐに御殿山の斜面を見上げる広場を通るのだが、ここのモミジが全く紅葉していなくて「谷筋の紅葉見物には 少し早過ぎた」と確信してしまう哲郎。「いつも 早いんだから」と道子。

 クネクネと曲がる林道をゆっくり歩いて行くのだが「今日は暑い」と、とうとうシャツ1枚になる。牛コバに近づく頃、やっと周囲の木々の黄葉を見てこれを楽しむ。橋を渡る時、いつものように谷水を見て「今日は 水量が少ない」と道子、奥の深谷も簡単に渡れそうだ。牛コバに着き、ゆっくりと準備していると、後ろからカップルがやって来て、白滝谷へ行くのであろうか、牛コバで地図を広げた後、通り過ぎて行く。

林道のトチノキの幼木も紅葉して 牛コバに着き、ゆっくりと準備して

 牛コバから奥ノ深谷道へ入る。すぐに摺鉢山の斜面をジグザグに登って行く。約30分で標高700mまで来ると、周囲の木々は黄葉し始めていて、登山道はジグザグの登りが終わり、奥ノ深谷に沿った横道に変わる。すぐの摺鉢山の取付で小休止する。ここもマークが増えたので、摺鉢山〜烏谷山へ登る人も多くなったようだ。

摺鉢山の斜面をジグザグに登って行く 摺鉢山の取付で小休止する

 横道を歩き始めると、十分ではないものの、色づいた木々が目を楽しませてくれる。ロープ場に差し掛かっても、ロープが不要なほど道が手入れされているように感じ、心地よい道が続く。最後の岩場の小さな谷を渡ると、谷の音も大きくなり、少し下って奥ノ深谷に出合う。

 先に行く道子「あ! 橋がある」と、ちょっと短めだが、以前に橋があった所に作られた橋を見て、これを渡る。谷で顔を洗い小休止後に大橋へと歩き出す。谷沿いで1人の男性が食事中であり「もう お昼か!」と大橋へ急ぐ。

横道を歩き始めると、心地よい道が続く 先に行く道子「あ! 橋がある」と

 12時過ぎに大橋に着き、河原に下りて行き、いつもの所で昼食とする。橋の横にある目の前の大木は、まだ十分色付いていないので、哲郎はこれから歩く、南比良への谷沿いの色合いが目に浮かんでくる。

 15分の昼食休憩後、橋を渡り奥ノ深谷の支流沿いを歩き、南比良峠へ歩き始める。ちょうど、その分岐で1人の男性と出合ったものの、南比良峠への道はひっそりとしている。綺麗な谷で綺麗な黄葉のはずなのだが、目の前に続く赤い⇒でうんざりする。【平成21年】とあるので、南比良財産区の人が今年、マークを塗りなおしたようだ。

大橋の紅葉はまだまだのようだ 水晶小屋の横を通る

 水晶小屋を過ぎると、黄葉は色付きを増し紅葉も混ざって「きれい」と言うことになる。南比良峠手前のゆったりとした森、黄葉が綺麗だと溝状の登山道から上り、雑木の中を歩く。森を通り抜け縦走路に出合い左にとり、すぐに南比良峠で小休止する。ここかから見る堂満の紅葉も真紅ではなく、やはり紅葉には1週間早過ぎたようだ。

 深谷の古道を下り始めると、以前と同じ所で倒木が邪魔をする。5分もすれば右の斜面へ迂回するポイントの手前にある最初の短いロープ場に着き「前回は 宙ぶらりになった」と哲郎も慎重に渡る。斜面の迂回路を登って行き、再び古道へと合流するのだが、ここも赤いペンキの矢印が塗られ「迷いようがない!」と哲郎。斜面の紅葉もあと一歩と言った具合で、過去に真紅を見ている哲郎には、少し物足りないものがある。

水晶小屋を過ぎると、黄葉は色付きを増し 南比良峠から深谷の古道を下り始めると

 古道は急斜面をジグザグに下り始めるが、当分の間紅葉は楽しめる。標高700mまで下ると、これから標高差100mもロープ場が続くので、手前の小広場で靴のヒモを締め直しながら小休止する。最初は短い垂直なロープ、先に道子が下り始める。哲郎が上から見ていると、道子の横1mに大きなスズメバチが上下に動いている。もう逃げることが出来ない道子だが、難なく下り、次のロープへと進んで行く。

 「スズメバチは 巣の周りを警戒しているのではなく、木に向かって何か作業をしているのだろう」と哲郎も、スズメバチのすぐそばを静かに下りて行く。難なく下りた哲郎も急いで次のロープへと向かう。急な斜面が続くが、ストックを使って雪の斜面と同じように下れば、ロープは不要のようだが、どうしても目の前のロープに頼ってしまう。急斜面の下りの後は、少し斜面を巻くようにロープが続く。ロープ場が終わると、すぐに小さな谷の堰堤の傍に出合う。

古道は急斜面をジグザグに下り始めるが、
当分の間紅葉は楽しめる
急な斜面のロープ場が続く

 谷に沿って下り、植林の中を下ると、目の前に崩れかけた山小屋が見えてくる。山小屋の横を通り少し下ると、深谷に出合う。すぐの堰堤を下り、谷水で顔を洗い小休止とする。もうここは標高520m〜530mなので、林道出合までは、緩やかな谷道が続く。標高420m付近の渡渉ポイントまで右岸を歩き、ヤブがあったり、石がゴロゴロしていたりで、あきないものだ。

 左手の谷には、幾つも堰堤が続き数えていられない。「渡渉ポイントが分からない」と言う話も聞くので、渡渉ポイント手前でマークを付ける。左岸に渡ると河原の雑木の中を歩くことになり、スイスイと歩ける。「保健保安林」の支柱の所で草むらの中、谷の中央へと下りて行くと谷に出合い、右岸へと渡る。「深谷を上がる場合は このポイントが分かりにくい」とマークを付けようとするが、この付近に適当な雑木が見当たらない。

目の前に崩れかけた山小屋が見えてくる 前方が明るくなり最後の渡渉ポイントで
右岸から左岸にわたる

 ここからは谷が広がり前方が明るくなる。少し下った堰堤の上を再び左岸に渡ると、作業道に出合い、少し下ると舗装した林道に出合う。「あ〜 やれやれ」と小休止しながら、今下りて来た谷を見上げる。ここからしばらく深谷沿いの林道が続くが「あっ!」とムカゴを見つけ、ムカゴを採りながら歩くことになる。ムカゴを採っていると半ズボンの男性が、ビックリしたかのように追い越していく。

 ムカゴが多くないので「30分は 遅れるやろ」と雑木林の中の林道をゆっくりとJR比良駅へ向かう。








葉は美しく、実も豊かで、
それにはすべてのものの食糧があった。

ダニエル書 【 4−12 】
林道のコウヤボウキ、最近少なくなってきた