三舞谷道(ワサビ峠〜中峠〜金糞峠)//比良
2009.10.03


標高700m手前でサンマイ(三舞)谷右俣を渡り
左岸の行き手を探す道子



2009年10月3日 (土)曇りのち晴れ  哲・道


行き:出町柳バス停 7:45 − 梅ノ木バス停
帰り:JR比良駅 17:36 − JR京都駅



コース:
梅ノ木バス停〜サンマイ(三舞)谷右俣出合/渡渉〜サンマイ(三舞)谷右岸〜サンマイ(三舞)谷右俣出合/渡渉〜サンマイ(三舞)谷左岸〜ワサビ峠〜中峠〜ヨキトウゲ谷〜金糞峠〜青ガレ〜正面谷〜イン谷口〜堂満岳登山口〜JR比良駅

注意:
・サンマイ(三舞)谷道には色々なルートがありますが、いずれも登山道が不鮮明です。
・今回探索したサンマイ(三舞)谷道も、登山道が不鮮明で、目標物が少なく迷いやすいので、初心者だけで行かないようにお願いします。










 

 朝起きると、無情の雨、天気予報を確認すると、雨は9時には上がるようだが、予定していたサンマイ(三舞)谷道への探索に出かけるか、降水確率の低い京都北山にするか、迷いながら家を出る。7時30分に出町柳に着く頃には雨も上がり、上空が明るくなってきたので、予定通りサンマイ(三舞)谷道へ行くことにする。

 サンマイ(三舞)谷へは今年、おばさん山歩き隊のTさんと、洛西オヤジMさんとが登っているが、目標のワサビ谷に到達することができなくて、Tさんは御殿山に、Mさんは西南稜へずれたと言っているので。「okaokaclub」はワサビ峠を目指すことにする。

 梅ノ木バス停でご夫婦と一緒に降り、我々はバス停北50mにある観光トイレへ立ち寄る。途中で渡る三舞谷をのぞくと水が少なさそうなので「渡渉は 問題ないだろう」と哲郎。バス停へ引き返すと、先ほどのご夫婦がまだ立っているので「きっと 芦生へでも行くのやら」と石楠花山荘の看板から舗装道を東へ進入する。

石楠花山荘の看板 普済寺の参道と合流する 「三舞谷道」の標識

 舗装道はすぐ北へ曲がり、普済寺の参道と合流する。参道はすぐに登って行くので、ここで準備することにする。丁度9時、桜並木の参道を登って行き、送電線の下を通ると、すぐにお寺が見えて来て行き止まりとなる。「サンマイ(三舞)谷道の 取付はどこや?」と二人は周囲を伺う。左手の植林地に「三舞谷道」の標識を見つけるが、踏跡はない。

 哲郎はこの小さな標識の所から、道子は少し手前の登山進入口のような所から、植林地へ進入する。しかし植林地には登山道はなく、道らしい所を選んで進んで行くと、植林地を少し登り始める頃、登山道らしい踏跡に出合う。この道はジグザグに急な植林地を登って行くので「この道に 間違いないだろう」と言うことになる。

右下に寺の屋根が見える 登山道らしい踏跡に出合う

 こうなると心配なのは足元。雨上がりの植林地、ゴロゴロ石を抜けると、もういないだろうと思っていたヒルがスパッツに食らい付く。標高400mを過ぎる頃には、その数も増え、二人で頻繁にヒルよけを噴霧する。標高450mを過ぎる頃から、周囲は雑木に変わり、前方に斜面が広がってくる。

石がゴロゴロ 左手へ伸びる登山道を見つける

 道が不鮮明になるが、雑木の斜面を登り詰めた所で、左手へ伸びる登山道を見つける。道は左手の谷に近づき、標高500m位を保ち、谷に沿って斜面を巻いて行く。道はしっかりしていて、左下にサンマイ(三舞)谷の左俣の分岐を見て少し進み、標高520m付近で谷に突き当たる。ヒル退治で余り休憩していないので「谷で 一休みしよう」と谷へ降りて行く道子。ふと手のひらを見ると、大きなヒルがへばり付いてビックリする哲郎。「あ〜 やれやれ」と言いつつ、谷へ下り飲水休憩とする。

赤いテープがある/斜面の巻き道 「あ〜 やれやれ」と言いつつ
谷で飲水休憩とする

 前方の右俣の右岸にあたる植林地に、赤いテープが見えているので、ここが渡渉ポイントのようだ。谷を渡り一登りすると、右俣と左俣の間に植林地が緩やかに広がり、その中央を進んでみる。

ここが渡渉ポイントのようだ
谷を渡り一登りすると
右俣と左俣の間に植林地が緩やかに広がり
斜面に突き当たると右へ踏跡を辿る

 斜面に突き当たると、あるような無いような踏跡を登り始める。この植林地にはヒルはいないようで、ゆっくりと登って行く。道は不鮮明だが、右に滝のような流れを見ながら登ると植林地を抜け、サンマイ(三舞)谷右俣に近づいて行き、谷そばまで来て谷には降りず、左手の急斜面を登って行く。

植林地を抜け、サンマイ(三舞)谷右俣に近づいて 谷には降りず左手の急斜面を登って行く

 取り付いた支尾根を登って行くと、斜面は段々広がり「どこを 歩こうか?」と言うことになり、道子は斜面中央付近、哲郎は谷に近い右端を歩き、道を探しながら登って行く。随分と登って小休止する頃、斜面中央で赤いマークを見つけ、右手の支尾根への踏跡を見つける。これに沿って行くと、谷沿いの支尾根に出合い、前方にはヒノキの植林が続く。

斜面は段々広がり「どこを 歩こうか?」と 右手の支尾根への踏跡を見つける

 ここから道ははっきりしてきてヒノキの中を、右の谷に沿うように斜面を横切って行く。突然ヒノキの植林を抜け、サンマイ(三舞)谷に飛び出す。この付近の谷は少し広くなっていて、その中央に「サンマイ(三舞)谷道」の小さな標識を見る。目の前には数mの崖、中央に鎖が見えるが登りにくそうなので、何処を登ろうかと考えながら小休止する。

サンマイ(三舞)谷に飛び出す 「サンマイ(三舞)谷道」の小さな標識

 哲郎がデジカメで撮っているうちに、道子は鎖で登り始めるが、中々登れないので、哲郎は左手にケモノ道のような所を見つけ登る。こちらも簡単には登れず、両手で這うように登って行く。道子はまだ登り切っていないので、哲郎は付近の小枝を持って道子に伸ばす。やっと登り切り「あ〜 やれやれ」と標高700mにある炭焼窯跡で小休止する。

道子は鎖で登り始めるが 標高700mにある炭焼窯跡で小休止

 今日は足元が濡れていて、何事にも時間がかかってしまい「まだ 行程中ばなので この分だと予定より 遅れそうだ」と哲郎。すぐの杉の植林帯を抜けると、雑木の斜面が続く。道は不鮮明で、ケモノ道等を適当に登り、サンマイ(三舞)谷から余り離れないように進んで行く。もう標高800mを過ぎているが、まだまだ先は長い。

 再び炭焼窯跡に出合い小休止する。谷がガレて広がっている所は、少し谷から離れて登って行き、途中でまだ咲いているキタヤマブシを見て小休止とする。ガレ場から続いているのであろう、細い溝状のキレツが御殿山方面へ続き、これを渡り再びサンマイ(三舞)谷に近づいて行く。

道は不鮮明で、ケモノ道等を適当に登り 再び炭焼窯跡に出合い小休止する

 標高950mを過ぎる頃から、サンマイ(三舞)谷は西南稜の方へずれて行くので、心持ち谷から離れるように登って行く。木々の間から、稜線もちらほら見えてくるが、相変わらず急斜面は続き、足元に緑が増えてくると、峠はもう目の前のようだ。前方が明るくなると、「標識が 見える!」と道子、やっとワサビ峠に着く。もう13時前なので、予定より大きく遅れてしまい「足元が ズルズルと 悪かったからな〜」と哲郎。

木々の間から、稜線もちらほら見えてくるが 相変わらず急斜面は続き
足元に緑が増えてくると
やっとワサビ峠に着く 峠からすぐに東へ下り
すぐの口ノ深谷出合へ

 峠からすぐに東へ下り、すぐの口ノ深谷出合いで遅れた昼食とする。オニギリを食べていると、三人が中峠へと通り過ぎて行き、今日初めての出会いとなる。前回、正面谷を下りたので、今日は南比良峠から深谷を下る予定だったが、二人とも「疲れた〜」と一番近い金糞峠から正面谷を下ることにする。

「こんなに 谷がたくさん あったかいな〜」 谷の渡渉を楽しみ金糞峠に着く

 久しぶりの中峠付近の樹木を楽しみ、これもまた久しぶりのヨキトウゲ谷道を下る。雨上がりで「こんなに 谷がたくさん あったかいな〜」と言うほど、谷の渡渉を楽しみ金糞峠に着く。峠では一人の男性が遅い昼食をとっていて、そのそばで我々も十分な休息をとる。峠のシロモジも少しずつ枯れ始め「もう秋やな〜」と琵琶湖を見ながら、二人はゆっくりと金糞峠を下りて行く。








地を水の上に敷かれた方に。
その恵みはとこしえまで。

詩篇 【 136−6 】
キタヤマブシ