釣瓶岳(イクワタ峠〜ナガオ〜広谷〜ダケ道)//比良


黄葉のナガオの尾根を満足しながら下る



2009.10.24 (土) 曇り時々晴れ  哲、道



行き:出町柳バス停 7:45 − 朽木栃生バス停
帰り:JR比良駅 17:07− JR京都駅


コース:
朽木栃生バス停〜登山口〜舗装道から地道へ〜コメカイ道分岐〜笹峠分岐〜イクワタ峠〜釣瓶岳〜ナガオ尾根〜P991手前のピークにある手前の鞍部〜広谷〜イブルキノコバ〜八雲が原〜北比良峠〜ダケ道〜カモシカ台〜大山口〜イン谷口〜JR比良駅



注意:
◆釣瓶岳からのナガオの尾根は道はありませんが、十分歩けます。数ヶ所ある支尾根へ入り込まないよう注意して下さい。広谷へはP991手前のピークにある手前の鞍部から谷を下りる方が、楽で安全にに下りることができます。(木に赤い2本のテープ有り)。









 

 今日は「曇り」の予報で、天気は今ひとつすっきりしないが、比良へ黄葉見物に出かける。7時30分までに着いた出町柳のバス停には長い列が続き、最後尾に並んでいると、武奈ケ岳に行くという「おばさん山歩き隊」のTさんがメンバーと一緒にやってくる。今日は「朽木栃生」まで行く予定にしているので、座れるかどうか心配である。2台目のバスに座れ「やれやれ!」と言っているうちにバスは定刻に出発する。

 梅ノ木でキャンプする大勢の子供達が降り、細川で2人、朽木栃生で5人降りる。我々はバス停の中へ入り準備するが、他の男性達は外で準備してバス停から消えて行く。ゆっくりした後、バス停から道路脇に咲いている野草を見ながら、登山口へ向かう。

釣瓶岳(標高1098m)まで約5km 標識に従い右に折れ登山道をとる

 標識のある登山口から、谷沿いの舗装道へ入り、谷を離れ一登りすると、標識に従い右に折れ登山道をとる。最後の民家の手前で谷沿いの細い地道に入るが、これがコメカイ道である。緩やかな登りの地道はお墓の横を通り、山すそに突き当たると左にとり、標識に従い植林地の中へ入る。

 ヒノキの植林地の中、最初は大きく巻いて行き、ジグザグに登って行く。道子は右足の靴の調子が悪いので、何度も立ち止まっては靴を調節する。哲郎もちょっと緩めのタイプに変更したので、何となくぎこちなく登って行く。新しいタイプの靴に慣れるには少々時間がかかるようだ。

ヒノキの植林地の中を コメカイ道分岐に出合い小休止する

 尾根に出て植林地を抜け、赤松の林に入り一登りすると、コメカイ道分岐に出合い小休止する。標高650mを過ぎると、ジグザグの登りも終わり、斜面の南を雑木を見ながら歩く。右手から谷の源頭が迫る三つ目の鞍部に「ササ峠道出合」の標識があり、ここで小休止とする。ここからに南へとり、目の前の斜面を登って行く。踏跡は薄いが一本の尾根道で、雑木の中を心地よく登って行く。

ササ峠道分岐出合 雑木の中を心地よく登って行く

 雑木は登るにつれ、どんどん黄葉していき、左右の谷間の紅葉と合い間って「きれい!」ということになる。この付近はシロモジが多くて、大きな葉が綺麗に黄葉していて、日差しを受けると眩しいくらいに輝いて見える。標高830mを過ぎると左手からの支尾根と合流し、ちょっとした広場から北の蛇谷ヶ峰を見る。

立ち止まっては蛇谷ヶ峰や琵琶湖を眺める ふと足元を見ると小さなリンゴが

 ここから尾根は南東に向き、時々立ち止まっては蛇谷ヶ峰や琵琶湖を眺める。ふと足元を見ると、小さなリンゴがたくさん転がっていて、ちょっと青いが哲郎は一つ拾い上げてかじってみる。「ウェッ!」と余りの酸っぱさ、否 渋さに噴出してしまう。口の中に渋みが残り、なかなか取れない。そんな尾根の黄葉+紅葉を十分楽しみイクワタ峠へと向かう。

 峠の手前で再びリンゴの実を見つけ「ここのは 赤くなっている」と道子がかじってみるが「ウエッ!」と、やはり渋かったようだ。イクワタ峠では小休止後右にとり、北稜を釣瓶岳へ向かう。尾根の黄葉はもう終わっているようだが、これから登って行く目の前の斜面の黄葉を見ながら、枯れたシダの中を歩いて行く。

北稜のイクワタ峠に出る 釣瓶岳手前の黄葉も美しい

 登るにつれ、琵琶湖や周囲の山々の黄葉が美しく見え、道子も喜んでいるようだ。釣瓶岳手前の黄葉も美しく、それを見ながら山頂に立つ。12時前だが先行した3人はもう見当たらないので、武奈ケ岳へ向かったようだ、我々は山頂で15分の昼食休憩とする。

 昼食後、予定通りナガオから下ることにする。ナガオの取付は山頂の標識のすぐそば{界}と書いてある石柱がある所で、そこから東の斜面を降りて行く。最初は急な斜面だが、すぐに緩やかな尾根に変わる。段々雑木が増えてきて、快適な尾根に変わっていく。

釣瓶岳山頂 1098mに立つ ナガオの取付は山頂の標識の
すぐそば{界}から

 標高1055m付近で尾根は南東から南へと曲がる。ここで急に高度が低下する場合は、尾根から外れているので注意が必要だ。ここからは当分の間、右手前に武奈ケ岳を、木々の間から見ながら歩くことになる。尾根の黄葉は終わりかけているものの、二人とも目の前の素晴らしい光景に満足しながら歩く。

 足元に岩肌がある小ピークを登ると、目の前に武奈ケ岳を見ながら小休止、尾根はここから南東に変わる。注意しないと、ここも真っすぐに進んでしまいそうだが、間違っても100mも下れば細川越道に出合うので、問題はないだろう。標高はまだまだ1050mもあり、ナガオの緩やかな尾根が続く。

 少し下って行くと左右の谷が迫って、谷の鮮やかなな紅葉が目に飛び込んでくる。少し登り始め、昨年イノシシのウリボーの集団に出合った所にさしかかり、昨年と同じようにシダの茂みを見る。小ピークから下り始め、標高1000mを切ると、広谷への下降ポイントに注意しながら歩く。

目の前の素晴らしい光景に満足しながら 二重の赤いテープのマークから下りる

 木に二重の赤いテープがある鞍部を過ぎ、次の鞍部がP991手前の鞍部だろうと、道子を待たせ哲郎は少し先に進み、ちょっと様子を見て鞍部に戻る。よく見ると、この鞍部にも二重の赤いテープがあり、前回広谷に降りた時はなかったような気がする哲郎。「この付近は 地形が似ていて よく分からない」と思案するが、今日はこの鞍部から広谷へ下ることにする。

 すぐの谷は一つ手前の二重の赤いテープからの谷と、合流して下って行く。いずれも枯谷で昨年と同じなのだが、何やら歩き良い。昨年は「歩きにくい」と道子は、途中から斜面へ移動したのだが?。よく分からないまま降りて行き、広谷に近づい来た所で、最後は左の斜面に乗り、下るとすぐに細川越道に出合う。

枯谷で昨年と同じなのだが、何やら歩き良い。 「広谷は反対側や」と標識を見ていた道子

 昨年は谷を降り右にとり、広谷へ向かったので橋を渡り進んで行くが、どうも様子がおかしいと気付く。「広谷は反対側や」と標識を見ていた道子。二人ともすぐに引き返してみると、何のことはない、1分も歩かないうちに広谷の標識に出合う。どうやら我々はP991手前の鞍部からではなく、その一つ手前のピーク鞍部から下りたようだ。おかげでナガオから広谷へ楽に下りるコースが分かったようだ。

 哲郎は広谷の分岐にザックを置き、「去年の谷が気になる!」と、谷沿いの登山道を下ってみるが、約2分で昨年下りたP911手前の鞍部からの谷(地形図の破線)を確認する。「おかげで、この付近の全ぼうを 理解することができた」と思ってしまう。色々と調査したので「遅くなった!」と谷を渡り、イブルキノコバへ向かう。小さな谷の紅葉も、登山口のコアジサイの黄葉も「すばらしい!」と今日は何処を歩いても黄葉見物が出来るようだ。

哲郎は広谷の分岐にザックを置き イブルキノコバへ向かう

 イブルキノコバから八雲ケ原に向かい、美しいススキの草原を通り抜け、北比良峠へと登って行く。ダケ道を他の登山者と一緒に下り、大山口の正面谷で顔を洗いさっぱりするが、「JR比良駅までは まだまだだよな〜」と少しずつ暗くなっていく登山道を下って行く。








葉は美しく、実も豊かで、
それにはすべてのものの食糧があった。


ダニエル書 【 4−12 】
八雲ケ原の美しいススキの草原を通り抜ける